第2章 〈リクエスト〉青色はコブシの恋【黒バス 青峰 ラブラブ】
落ち葉が風に舞う。
ひやりと冷たい風が首を撫でた。
体育館に向かう渡り廊下。
もう冬になったんだ。
中庭を眺めてぼんやり考える。
胸に抱いた水筒があったかい。
ランチバックには蜂蜜レモンとカップがいくつか。
練習中に温かい飲み物ってどうかと思うんだけど、青峰く…ダイキ君がどうしてもって言うから仕方ない。
(恋人って…からかわれて…ないよね?)
確かに私から告白して、OKもらったし、キスもしたし…
付き合い始めて一週間。
毎日、舞い上がるように嬉しくて、そして不安で堪らない。
桃井さんと信じられない位仲良しだし、何より私のどこを気に入ってくれたのかわからない。
とぼとぼと歩いて体育館に入る。
途端に耳に入る大きな声とボールをつく音。
運動部って独特の雰囲気があってちょっと怖い。
そろそろと縁を回って桃井さんのいる方に向かう。