第2章 降り立った地上は
ふわりと地上に触れた瞬間、私を包んでいたシャボン玉が音もなく消える
本当にここは異次元なの?
っていうか・・これからどうしたらいいのよ。
今いる地点がどういう場所かもわからない
他の人に出会うまでにどこへ進んだら良いかもわからない
鬱蒼と茂った森の真ん中で私は途方に暮れた
折角なら始まりはとっかかりのありそうな街中とかさぁ・・
文句を口に出しかけた私に、早速のフラグ。
遠くから、いくつかのかがり火が見える。近づいてくるみたいだ。
「・・だ・・この辺りに・・・」
ざわざわと人の気配と話し声が聞こえる
声を出して姿を現した方がいいんだろうか?
それともこのままそっと逃げるべきなのか・・・
「おい、いたぞ!」
考えあぐねているうちに、逃げそこなってしまった。
「お前、何者だ?」
いきなりそんな事言われても・・私の方こそ言いたいよそれ。
心の中で毒吐いてもるものの、この相手にそれは言えない
髭だらけで脂っぽい豪胆なおっさん。
筋肉ムキムキで、何か腰に刃物らしきを携えてる。
それが軽く見て6~7人いる。
どうみても穏やかではない風貌