第13章 I'll be there
翔「雅紀、気を付けてな。落ち着いてからでいいから連絡してこいよ。何時でもいいからさ。それと、これを…みなさんに」
翔さんが、某百貨店の紙袋をまーに手渡した。
雅「うん。ありがとう、翔ちゃん」
「まー、気を付けてな。あと、これ…弁当だ。持ってけ。まあ、冷蔵庫にあるもんで作ったから大したもんは入ってないけど…」
雅「ありがとう、松潤ー!」
まーが、目を潤ませながら抱きついてきた。
力一杯抱きしめられて、弁当を落としそうになる。
「いてえって!バカ!もういいから早く行けっ」
雅「うん。ありがとう!松潤も翔ちゃんも…俺…本当にいい友達もったー!ずずっ」
まーが、俺から弁当を受け取って、また抱きついてきた。
「いてて、いてえって!」
翔「雅紀。松潤痛がってるぞー。それよりさ、時間は?大丈夫なのか?」
ずっとにこにこしながら俺らを見守っていた翔さんが、助け船を出してくれた。
もうー、助けるの遅いよ、翔さん…!
雅「あ、ごめんっ。それじゃ、行くね…」
そう言って、力なく手を振りながら出掛けていった。
パタンと玄関の扉が閉まる。
途端に訪れる静寂。
翔「はあ、なんだか…雅紀…居ないと、静かだね?」
翔さんが、玄関の扉を見つめながらボソッと呟いた。
「そ、だね…?」
翔さんに言われて気付いたけど…。
これから…2人、きりだ…。
どくんっっ…
やっべ…また胸がバクついてきた…!