第8章 若葉のころを過ぎても
「なにが“いや”なんだ?キモチイイだろ?」
頭をフルフルと振りながら、縋るような目で見てくる。
益々、庇護欲を掻き立てられる。
手の動きを速めた。
翔「あ、いや…っ、あっ、も、でりゅっ…」
「ふ、ふふ。でりゅって…はは。はぁ、はぁ…俺も、でりゅ…っ!」
俺の手の中の俺たちのモノがアツくなっていく…。
これは、マジで…。
翔「は、ああっ…キモチイイ、よぉ…」
ふっ。オチタ…。
翔の頬をツゥッと涙がつたった。
俺は、わざと耳元で
「いっしょに、イコっか?」
翔「うぅ。うん…」
じゅぷじゅぷという音と2人の荒い息使いが部屋のなかを支配する。
翔「ぅぅ…ぁっっ、ぁあっっ」
「ふ、ん、っあ…」
2人の熱がほぼ同時に俺の手の中で爆ぜた。
翔がくにゃりと俺に凭れてきた。
ハアハアと肩で息をしている。
翔の汗が滲んだ額にキスを落とす。
潤んだ目で俺を見上げてきた。
「ふっ。ヨカッタだろ?」
翔がその言葉にハッとしたのか?俺から、離れていこうとする。
離したくない…!
手の汚れもそのままに、翔を抱き寄せた。