第7章 Still…
【A】
ニノに、隠し事はできない。
意を決して、言っちゃった。
「俺、翔ちゃんに…」
和「うん。何した?」
ニノが隣で仰向けに寝た。
俺も真っ直ぐ、天井を見つめた。
「翔ちゃんが汗掻いてたから、Tシャツを脱がしてあげたの…。そしたらね、翔ちゃんから…もっと、良い匂いしてきて~」
和「うん。それで?」
あれ?ニノ、声…。そんなに、低かったっけ?
「翔ちゃんの乳首にチュッチュしちゃったぁ~」
和「はあ?何、やってんのよ⁉」
「うわあっ。怒んないでぇ~っ」
和「怒るに決まってるでしょ⁉」
ニノがガバッと起き上がって、俺に馬乗りになってきた。胸ぐらを掴まれた。
顔が、真っ赤っ赤!赤オニだぁっ!
「ごめんなさい~!でも、翔ちゃんがずっと、寝言で“潤、潤”って、言うからぁ。直ぐに止めて、寝たんだよ?」
和「は?それなら、仕方ない…」
ニノが俺から離れた。
だけど、直ぐにまた乗っかってきて…。
和「…って、言うわけないだろ⁉」
「ぎゃあ~!ごめんなさい~っ!」
和「許してほしい?」
「うんっ!」
ニノが、俺の首すじにキスしてきた。
和「言葉よりも…身体で示せ!わかった?」
「はーい…」
ニノに、い~~っぱいヤられました(泣)
流石に、腰から下がガクガク…。
だから、次の日のマナブのロケは、散々だったよぅ。
毎年恒例の翔ちゃんが司会の長時間の音楽番組。
終わって、ホッとしてたのに…。
まさか、あんな…。
ニノ、俺のこと、好きって言ってくれたじゃん…。
翔ちゃんは、事務所から事前に聞いてたんだって。
俺に、「言えなかった。ごめん」って、謝ってくれた。
翔ちゃん。悪くないのに…。
ニノは、記事の内容は、「嘘だよ。俺が好きなのは、雅紀だよ」って、言ってくれたけど…。
じゃあ、何で?
あの人、ブログで彼女面してるじゃん。
たったの、1週間前だよ?
あんなに、楽しかったのに…。
翔ちゃんと松潤は、「ニノにも何か事情があるんだよ」って言ってくれた。
大ちゃんもずっと手を握って、一緒に居てくれた。
だけど……。
ねえ、ニノ。俺のこと。どう思ってるの?
〈終〉