第6章 distance
一週間後
岡田くんと健くんの処分は、仕事以外の外出、一ヶ月禁止。という、軽いものだった。
俺と大野さんは、一週間の外出禁止というもの。
どうやら、翔が、副社長と社長に直談判したらしい…。
あんな目にあったってのに…。
夏の定番になりつつある11時間の音楽番組の日。翔が、今年も総合司会をする。
勿論、あの2人とも絡みがある。
翔「潤は、過保護過ぎ。大丈夫だよ?」
なんて、軽く言うから…。俺は、困惑してしまう。
「大丈夫なわけないだろうが!」
楽屋でモニターに向かって独りごちる。
翔は、いつも通りに進行させている。
和「案外、翔ちゃんの言うとおりかもよ?」
雅「そうだね~。岡田くんたち、反省してると思うよ~?」
智「……うん。大丈夫」
3人まで何なんだよ?俺が小せえみてーじゃねえか!
次の日。総集編を見た。
翔が岡田くんに、「今回、お尻触ってくれないんですか?」なんてことを言ったらしい…。
不思議と怒りは沸いてこなかった。
あんなことされたってのに…。
俺の恋人はスゲエでっけぇ人だよ…。敵わねえや…。
翔「俺が凄いって?ははっ。潤の方が凄いよ!」
ほらね?また、俺を甘やかすんだから…。
一生、離したくなくなるよ?わかってんのかな…?
〈終〉