第8章 オオカミ王子 ♥︎ 〜月島蛍〜
「これで、分かった?僕が怒ってる理由」
そして、今。
僕の家、僕の部屋。
僕が勉強机の前の椅子に腰掛けて、床に正座した心を見下ろす形になってる。
もちろん、僕が心を好きとか、そういう事は全部省いて説明した。
『…ご、ごめんなさい…?』
だからなのかなぁ、この馬鹿は全く理解してないみたいじゃない。
もう、ホント…馬鹿の相手は日向と影山だけでいいって。
「…まだ、わかんないの?」
あぁもうイライラしてきた。
『…わかんない、です』
「だからね、好きな子がクラスで下着を見せつけて、他の男子からの視線を浴びてるってのが気に食わないんだよ」
……あれ?
僕今、なんて言った?