• テキストサイズ

Love Delusion…

第5章 Sugar honey* ♥︎ 〜月島蛍〜



それからというもの、僕の目はいつも結木のことを追いかけるようになってしまった。

前から、思っていたけれど…結木は観察していて面白い。

ころころ変わる表情は見ていて飽きないし、ふらふらと歩くからすぐこけそうになるのも、まぁそれはそれで…おもし、ろ…い…かな。

よくよく見ていて分かったことだけれど、結木は授業中以外は、いつも飴を舐めていた。

あの日僕が注意したからかな、棒付きキャンディをくわえずに、舐めてるところをよく見る。

「…舐めるなら、棒付きにしなきゃいいのに」

「ツッキー?どうしたの?」

部活からの帰り道、ふと口にしてしまった言葉に、山口がきょとんとした顔をして、僕を見た。

「…なんでもない」

そのままふいと目をそらして、ため息をついた。

……どうして僕が学校の帰りまで、君のことを考えてなきゃいけないわけ…。
馬鹿みたい…。

それでも考えてしまうのは、もうやっぱりそうなんだよね。

認めたくなんてない、君みたいな…鈍感で、ふわふわしてて…。
だけどだって、なんだか放っておけない雰囲気を出してくるから。


この僕が、君を好きになった、なんて…。
似合わない、僕に…こんな甘い感情は。


/ 222ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp