• テキストサイズ

Love Delusion…

第3章 ロールキャベツ男子 ♥︎ 〜菅原孝支〜




『…私、菅原先輩は…もっと爽やかだと思ってました』

「えー…なんか、悲しいべ?」

ゆっくりと彼女を押し倒す。
ふわりと、シャンプーの香りがした。

『ふふ、ロールキャベツみたいです』

「…ん?」

ロールキャベツ???
なんで今そんな話?

『だって…草食に見えて、実はこんなふうにどろどろの欲望に塗れた、肉食さんだったんですもん』

俺の下で、結木が笑う。
ふわふわと、いつもの笑顔。


「そんな、余裕だして…俺、知らねぇべ…?」

ちゅ、と口づければ、吐息が漏れる。
結木の口元が弧を描くのが分かった。

『…先輩も、勘違いしてません?』


私が、馬鹿だって。


そう笑った結木は綺麗だった。

たべたい。
素直に、そう思った。


「…結木…、して、いい?」

『いい、で、ふ……んっ、んん…』

答えを聞く前に、深く口付ける。
飲み込みきれなかった唾液がこぼれていく。

舌って、こんなに…甘いんだ。


『…っ、もっと……』

結木が俺の首に手を回して、抱き寄せてくる。
それに応えようと、もっと深く、舌の裏まで…緩く、緩くからませた。

「……結木…、すき……好きなんだよ…」

彼女の身体を撫でながら、気がついたらそんなことを言っていた。
しまったと思った。

こんな中途半端なことをしておいて、何が好きだ。
自分でもおかしいと思う。

だけど、彼女は何も悪いことは言わなかった。

ただ一言。


『…私もです』



/ 222ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp