第12章 好きの裏返し ♥︎ 〜木葉秋紀〜
さて、お互いの気持ちが分かったはいいものの。
この状況はいかなるものか。
いやいやそもそもの話。
私が鍵を閉めてしまったわけで。
自分で密室にしてしまったわけで。
これじゃあ、まるで……。
「結木のこと、襲っても…いい、んだよな?」
自分からOKしちゃったようなもんでしょ…!?
『待って待って私ほんとそんなこと考えてたわけじゃなくて…!』
私の抵抗も虚しく。
「…俺が、我慢とか無理なの」
気が付いたら視点はぐるんと空を見ていて、目の前には彼の顔。
緩く唇を合わせられてしまっては…もう、抵抗なんて、できない。
完全に木葉のペース。