第11章 私流コーディネート ♥︎ 〜瀬見英太〜
部屋は私が想像していたよりも、比較的普通の部屋で。
違うところといったら、ベッドの傍に玩具の販売機があるところ…かな。
「あー…先、シャワー浴びてくれば」
『…ん、うん』
瀬見くんに促されて、バスルームへ向かう。
すごく広くて大きいバスタブが視界に入って、びっくりした。
『瀬見くん瀬見くん!お風呂すごく大きい!』
柄にもなくはしゃいでしまって、バスルームから瀬見くんを呼ぶ。
泡風呂もできるみたいで、入浴剤が2つ3つ並んでいる。
「わかった、わかったから」
あまりのはしゃぎように、半分呆れ顔をした瀬見くんになだめられてしまった。
「あんまり、可愛いことすんな」
ぽん、と撫でられた頭。
いつもより素っ気ない瀬見くんの顔。
なんだかそれがすごく恥ずかしくて、私はさっさとバスルームへ逃げた。