第10章 バカに効く薬 ♥︎ 〜花巻貴大〜
急に激しく揺さぶられ、さっきとは格段に違う快感が私の身体を襲う。
おく、乱暴にされると、それだけでダメになっちゃうのに…。
『やっ、まっ…まっへ…まってぇ…!!いく、いっちゃうから…ッ!』
「えー、じゃあ止まる」
さっきからそれの繰り返し。
一体何回目なのかも、もう分からない。
着火しては無理やり消化される身体の昂りが、そろそろ限界。
『も…ごめんなしゃ……、これから、きを…つける、から…おねがぃ…いきたい…っ…』
我慢出来ない気持ちよさと、解放されない熱で、頭がぼやけて涙が出てくる。
その涙を、花巻くんは器用に舐めとって、おでこを私とくっつけながら、また笑った。
「…じゃあ…特別な?あと1回だけ…いくの、我慢して?いきそうな心のナカ…すっげぇ、きもちーからもう少し…感じさせて」
命令じゃなくて、お願い。
無理矢理じゃないけど、叶えなきゃいけない。
そんな気のする言い方。
…ほんとに花巻くんはずるい。