第2章 3人の船長
ーーレイリーという人がいなくて大丈夫だろうか……あの人だけで海軍を倒せるのだろうか……。
わたしがそう思っていた矢先……。
「あの野郎!」
「調子に乗りやがって……」
麦わら帽子を被った少年と白い帽子を被った男の人が先に出て行った男の後を追いかけた。
「ルフィ!?」
「船長!?」
オレンジの髪の女の人と白いつなぎを着たピンクの髪の男が声をかけたが、2人はそのまま行ってしまった。
「……」
ーーもしかして……仲間じゃないのかな? 思い返せば、ずっと戦ってたのは9人だけだった。他の人たちは助けるわけでもなく、ただ傍観していただけだった。
「……」
会場にいるたくさんの人たちを見る。色んな格好の人たちがいる。帽子を被ってる人、動物なのに話せる人、女の人……。
ーーこの人たちは何者なのだろう……話の流れからして海賊らしいが……さっき出て行った3人は……もしかして、海賊船の船長なのだろうか……。
「おい、おい!」
「は、はい!」
「さっきの巨人がおれたちを連れて裏口から逃がしてくれるらしいぞ! お前も来るだろ?」
最初に声をかけてくれた男の人が満面の笑顔で言った。