第27章 【切甘】ホンキ/照島遊児
「…私、照島君が他の女の子とキスするのイヤ。」
「もうしない。」
「あんな風に腕を組んでる所を見るのもイヤ。」
「アイツらに言っとく。」
「…私、結構嫉妬深いよ。」
「うん。」
「…それでも、私でいいの?」
「当たり前だべ!遥香ちゃんじゃねーとダメだから!」
「…私、照島君の彼女になってもいいの?」
それに照島君は縦に首を激しく振った。
「それじゃあ…よろしく、お願いします。」
「────しゃあ!!」
そう言ってガッツポーズをする照島君。バレーをやってる時と同じ私が好きになった笑顔。
「よし!皆に早速紹介すんべ!」
「いや、ちょ!それは待って!」
「えーなんで?」
「…だって、恥ずかしい、し。」
ふーんと、言って何か考えている様子の照島君は、何か閃いたのかまたあの悪戯な笑みを浮かべ、私の肩を抱いた。
「遥香ちゃんからキスしてくれたら、取り敢えず今日は秘密にしててやるよ。」
「…っ!」
「なーんて!取り敢えず今日の所は秘密にしとくわ。じゃあ俺午後はサボるから。放課後一緒帰ろうな。」
そう言って教室とは反対方向に歩き出した照島君。嗚呼、どうしよう。私上手くやってけるのかな?照島君の背中を見ながらそんな事を思った。
…ℯꫛᎴ