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SHELTER【気象系BL小説】

第19章 The branched story1


目が覚めたら、雅紀に抱っこされていた。

「ん…」

起こさないようそっと起き上がると、口にタオルを詰め込まれた翔がうんうん唸りながら隣で寝てる。

その向こうには、智と潤が仲良く寄り添って眠ってる。

「ああ…嬉しいな…」

やっと、家族揃ってゆっくりと寝られる日が来た。

昨日、B地区は日本国から独立した。
まあ、形式だけの独立だけどね。
日本がないと、B地区は成り立たないから…

それでも、これは僕たちにとって大きな一歩だった。

まだまだ計画は途中だけど、ここまできたら…
やっと家族で暮らすことができる。

翔はこれから日本国側から派遣された職員として、B地区との調整役でこちらに住むことになる。
A地区とB地区を行き来して、交渉に当たる役目だ。
シュウもB地区に残り、翔と共同で任務に当たる。

本当は軍部の駐屯地だった所に、立派な住居を貰ってるんだけど、翔はこれから学校に住む。
それは内密に許可されている。

内部深くにいたほうが、なにかと情報を得やすいとの判断だろう。

まあ、そう持っていったのは、僕たちの作戦だけど…

ちょっと苦しそうにしてる翔の口からそっとタオルを取り出した。
途端にいびきが出そうだったから、慌てて顔を横に向けた。

ぐきっと音がしたけど、聞かなかったことにしよう。

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