第18章 The beginning of the story8
「だ。だ。」
「だ?」
「だいじょーぶっ…」
がばっと起き上がると、慌てて智に布団を掛けた。
「俺は、つか、俺もっ…自分でなんとかするからっ」
「あっ…翔っ…」
恥ずかしくなって慌てて智の部屋を飛び出した。
「もー…俺…何やってんだ…」
智にはあんなこと言ったのに、自分がこんなになったら恥ずかしくなるなんて…
パタパタと雅紀が廊下の先から歩いてくる。
「あ、翔。お風呂入っておいでよ!」
「うん。ありがとう」
「もう潤行ってるからさ」
「わかってる」
雅紀は手にお湯の入った洗面器とタオルを持っていた。
「智の身体拭くの?」
「うん」
「手伝おうか?」
「んふふ…いいの。早くお風呂行っておいで?」
「…わかった…」
自分の住まわせて貰ってる部屋に行って着替えとタオルを持って、風呂小屋に向かった。
シャワーの音が聞こえてて、潤が体を洗ってた。
「潤。入るよ」
「ああ。今、ちょうどいい湯加減だと思うよ」
素っ裸に水のシャワーを浴びてる潤の肌は、凄く白くて。
思わず見惚れてしまった。
「翔?」
「えっ?」
「どうしたの?入らないの?」
「あっ…入る入る…」
慌てて前を隠して、急いでドラム缶の風呂に飛び込んだ。