第18章 The beginning of the story8
答えに窮した。
「じ…自分のしか…」
「だよね…」
ふうっと息を吐いて、智はまた横を向いてしまった。
「自分で…するから…ひとりに、して?」
きゅっとまた丸まって、背中が震えた。
「お願い…翔…」
それでも、動けなくて…
「見ないでぇ…」
智の手が、動き出した。
「見ちゃいやぁ…」
ごくりとつばを飲み込むと、ベッドに片膝を乗り上げた。
「智…」
横を向いていた身体をそっとこちらに向けた。
「やだ…みちゃや…」
「大丈夫…俺も手伝うから…ね?」
「翔…」
もう泣きそうになって、縋るような目で俺を見上げる。
その目が、ゆっくりと閉じられた。
目の端から、ぽろりと涙が零れ落ちて。
潤の涙と、同じくらい綺麗だった。
「あ…」
そっと智の手に、自分の手を重ねた。
ズボンの上からじゃうまく動かせなくて、智に謝ってから手を中に入れた。
「んっ…」
先端に触れると、ヌルリと液が出てるのがわかって。
ぞくりと背中に何かが走っていった。
「そ、こ、やぁ…」
ぬるりぬるりと先端を嬲る指先がきもちよくて。
やめられなかった。
「嫌じゃないでしょ…?だって、どんどん出てくるよ?これ…」