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SHELTER【気象系BL小説】

第14章 The beginning of the story4




銃声が聞こえた。

狩りが始まったんだ。


「こっちの方に来るぞっ…早く散れっ…」

厨房から飛び出すと、店内にいる客は即座に散っていった。

「雅紀、俺たちも…」
「ああ…」

校舎の一番上の小さな部屋を改造して、俺たちの避難所にしている。
万が一校舎の中に踏み込まれても、入り口は棚の裏にあって見つからないし、ここで数日籠もれるほどの準備はしている。

通常、狩りは一週間。
その間、教室の中で息を潜めて丸まっているだけだ。

「俺、ブレーカー落としてくる」
「頼むね、俺たち先に行ってる」
「わかった」

店を出ると、正面玄関まで駆け出した。
ブレーカーを落とすと、懐中電灯で足元を照らして食堂まで走る。
ポリタンクに入れてある水をひっつかんで三階に駆け上がった。

「潤っ、早くっ…」

銃声が近くなってる。
すぐにここに踏み込んでくることはないだろうけど…
さっきまで電気をつけていたから、ここを目指しているんだろう。

部屋の中に飛び込むと、棚を動かして入り口を塞いだ。

「ギリギリセーフ…」

智と雅紀がほうっと息を吐く。

店の厨房からの食料と、食堂から持ってきた水。
あとは備蓄しておいた缶詰とペットボトル飲料でなんとか一週間過ごせるだろう。

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