第10章 The beginning of the story1
雅紀を扱く手の動きを早めた。
「やっ…あああっ…翔っ…俺っ…」
「くっ…雅紀凄い…俺も、もうっ…」
翔が激しく雅紀を責め立てると、雅紀はベッドの上でびくびくと震えた。
「中、出すぞっ…」
「ああっ…翔っ…ああっ…大好きっ…」
「俺もっ…雅紀っ…」
雅紀は俺の手の中にたくさん熱を吐き出した。
同時に翔の動きも止まった。
暫くするとぶるっと震えて、雅紀の中から抜け出した。
「あー…もう俺、やばい…」
そう言って雅紀の隣に倒れ込んできた。
「翔…気持ちよかった…」
「俺も…雅紀…好きだよ…」
ぎゅっと雅紀を抱きしめて、心底安心したような顔をした。
智も身体の向きをくるっと変えて俺に向き直った。
それからぎゅうっと抱きついてきた。
「潤…大好き…」
「俺も…智が好きだよ…」
智の猫っ毛の髪にキスすると、嬉しそうに俺の胸板に顔を埋めた。
「ねえ…潤…」
「ん?」
「おしり、洗ってくれる…?俺、立てないかも」
智を抱きかかえたら、翔も雅紀を抱きかかえた。
4人で急いで風呂小屋に駆け込んで、身体を洗いっこした。
「もう…こんなの久しぶりだったな…」
翔が小さい声で俺に言ってきた。
「だね。翔がこないと、こんなことにはならないかな?」