第7章 Fuse
「…なんとか、しよう?まさき…」
「え?」
「そんな人達がここに入ってこないように、なんとかしよう…僕、考える…」
「ニノ…?」
「僕、守る…」
「どうしたの?ねえ…」
「僕が…みんなを…」
身体が、熱い。
僕の天国に、まさきはきてくれるって言った。
だから、僕はまさきに天国を作ってあげたい。
こんな怖いことのない、天国を…
僕はホムンクルスだから…
僕になら、できることがあるはずだ。
「ニノ…」
まさきが僕をぎゅっと抱きしめた。
「大丈夫…俺達がニノを守るから…ね?」
「ううん…まさき、僕がみんなを守ってあげる…」
身体を離して、まさきの顔を見た。
「今すぐは無理だけど…僕、いっぱい勉強したから、いいこと思いつくかもしれない。だからたくさん考えるね?」
「ニノ…それは…無理だよ…」
「諦めたら、だめだよ…僕だって無理だって思ったバイクの免許取れたもん…諦めたら、きっとできることもできなくなっちゃう…」
まさきが驚いた顔をした。
「神様は…僕に、なにを課したのかわからないけど…きっと僕はここで役に立つために生まれたんじゃないかな…」
そう…きっとそうだ。
今まで生きてきた15年より。
ここに来て数日が、僕にとってよっぽど生きる喜びに溢れていた。
僕…ここで生きていきたい…