第7章 Fuse
「うん…あの…じゅんやさとしはどこに行ったの?」
まさきが、見たこともない暗い顔をしてる。
何か言ってないと、なんだか怖い気がした。
「ああ…ここの地下には他にもたくさんこの部屋みたいなシェルターがあるからね。みんなを呼びに行ったんだ」
「えっ…大丈夫なの…?その狩りの人たちに見つからない?」
「…そんなヘマは今までしなかったけどね…でも、みんなを守るのが先決だよ」
きっぱりとまさきは言い切った。
じゅんもさとしもここに居れば安全なのに…
みんなのために、わざわざ危険な外に出たなんて…
「た、食べられないの!?」
「え?」
「だって…人間狩りって…狩りって、動物を食べるためにするんでしょう?A地区のひとたちは、人間を食べるんでしょう?」
ぶはっとまさきは吹き出した。
「え…?なんで笑うの…」
「いや…その…違うんだ…」
「なんでこんな時に笑うの!?ねえっ」
「いや、あのね…」
「もうっ知らないっ…」
なんだか知らないけど、お腹が熱くなった。
あ…これって、ぴかちゅうのときと一緒だ。
僕、怒ってるんだ!
「ニノ…違うよ…」
まさきの手が僕の肩を掴んだ。
「ニノには難しかったね…」
「どうせ僕にはわかんないよ!もういい!」