【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第4章 僕に兄など、おりません
「むぐぅ……!?」
途端におそ松が起き上がり、僕の唇に自らの唇を重ねた。
いや、正確には食べられたような、噛まれたような。
そんな感じ。
膝枕をしていたせいで僕は避けることも出来ずそのままされるがままだった。
「……ぷは、お前口ん中甘くない!?すげー蜂蜜の味したんだけど!」
舌舐めずりをするおそ松はいつものおそ松だった。さっきまでホントに傷だらけだったのかが分からない位元気になってる。
「……ば、バカ!な…何でキスなんか…/////」
「すげー甘かった♪」
「そういうのじゃなくてっ…///」
第一、キスで傷が治るとかどこかのおとぎ話でもないんだし、いくら僕がシスターだからってお…ぉ男同士だし!
「だってさ、こんな何もないところじゃコレ以外に治す方法思いつかなかったんだもん。それに、あのまんまじゃ俺、死んでたし?」
死ぬって……そんな簡単に言うなよ…それに、キスで傷治るとかやっぱり意味が分からん。
てか…あれ?何か、忘れているような……
…あ、思い出した。
「何で、あの時おそ松は苦しがっていたの?」