【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第4章 僕に兄など、おりません
僕ら以外誰も誰もいない懺悔室。
影も姿もない神様に手を組んで祈る。
…何で、神父も懺悔してるの?
悪いことしたの、僕だけでしょ?
…いや、僕は悪いことをしたのか?
だって、こうやって謝っても神様には関係ない。
余計なことに、いちいち謝って勝手に巻き込む方が悪じゃないのかな?
そう思うのは僕だけなのかな。
《祈らないで、苦しい》
…え?
おそ松の…声?
でも、アイツは夢の中でしか……
《お願い!ここから離れて!》
おそ松が苦しそう。
なのになんで…
なんで体が動かないの……?
金縛りみたいに、痺れて体が動かない。
祈ることを止められない。
なんで動かないの?おそ松が苦しそう。
助けてあげないと。
なんでおそ松は苦しそうなの?
……あ、
悪魔だから、か。