【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第4章 僕に兄など、おりません
一松は少しうんざりした顔でため息をつくと、ホットミルクを手に取り、ちびちびと飲み始めた。
「あち…」
「あ、あぁ一松、大丈夫か?」
「へーき…冷ますから」
机の上にミルクを飲むと、冷ましている間なのか、本を読み始めた。
「一松、本読むんだな?」
てっきり、そう言う文学に興味を示さないかと思ったが、以外に本を読む習性がついているようだ。
「どういう本なんだ?」
ぜひ一松が読む本を自分も読んでみたい、そう、背表紙のタイトルを覗いた。タイトルには、小さく、文字が記されていた。
「せーちくだい…すろらーにゅ……?」