【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第4章 僕に兄など、おりません
英語?フランス語?イタリア語?
一体どこの言語の言葉なのだか。
「セーチクダイ・スロラーニュ…どういう意味なんだ?」
「良い意味。」
…はぐらかされた。
聞いてはいけない意味なのか…?
一松は本を畳むと、ミルクをトレイの上へ戻した。
「…ミルク、やっぱり良いかも。」
一松が否定した。
食べ物を粗末にしたらいけないと、あれほど教えたのに。
これは兄として、きちんと教えてやらねば。
「おい一松、神が与えてくれた食物を無駄にするとは。ダメに決まっているだろう。」
その瞬間、まるで悪魔の笑みように一松が、
初めて俺に反抗した。