【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第3章 黒を纏った、汚れなき心
「お…そ松兄さん…?」
黒い羽根。尾てい骨から生えた尻尾に。
ルビーのようにキラキラした瞳が血色の様に滲んでいた。
ルビーも血も、赤なことにかわりないが気持ち悪い色だった。
でも、見えたあの人は間違いなくおそ松兄さんだった。
おそ松兄さんは、一度こちらを振り向き、そして何事もなかったかの様に去っていった。
まぁ、久しぶりにおそ松兄さんの顔を見れたから無視された哀しさはなかった。
アイツに拒絶された話は……また今度でいいか。