第34章 舞い降りた天使と九人の騎士
全員が黙々とトランプを引いていく。
隣から隣へ、数字が合うまでカードが回っていく。
「お、終わるのかな…これ…」
時折無駄な心理戦が行われ、相手を騙し騙されゲームが続く。
カードが何周しただろうか。
「上がりなのだよ」
二枚のカードを差し出し、最初に手持ちを無くしたのは緑間だった。
「さすが真太郎!」
思わず抱きつく桜。
「んだよ、やってらんねー」
青峰はトランプを放り出し仰向けに寝転がる。
「まーた緑間っちッスかー?!」
「ったく、少しは空気読めって」
黄瀬と高尾がうなだれる。
「残念。公認ならず、か」
「なかなか難しいものだね」
氷室と赤司も残念そうに眉をひそめる。