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【黒バス】シュガーポット

第33章 雪の魔法


桜が家へ帰ろうと玄関で靴を履いていると、背後から母親が声をかけた。
「桜ちゃん、さっきの言葉、うれしかったわ」
母親の言葉に、照れくさそうにうつむく桜。
「…いえ…」
「正直、不器用で愛想も無い子だけど、優しいところもあるから」
「はい」
柔らかい笑顔で話す母親につられ、桜も笑顔を見せる。
「躾はしっかりしたから、どこに出しても恥ずかしくないわよ」
「それ、逆に私がプレッシャーですよ…」
得意げに胸を張る母親に、慌てる桜。
「あの子のこと、よろしくお願いね」
「はい…」
「桜、何をしているのだよ」
笑い合う二人のもとに、先に外に出ていた緑間が玄関を開けて覗き込む。
思わず緑間を凝視すると、笑い出す二人。
「な、なんなのだよ」
怪訝な顔をする緑間の手を取り、玄関を後にする桜。
「なんでもなーい」
子供のように腕に擦り寄る桜に、困惑しつつも笑みがこぼれる緑間だった。
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