第32章 雪をも解かす真冬の華よ、いつか僕に手折らせて
「し、真太郎?!」
「お前もだ桜!良いようにされているのではないのだよ!」
一喝すると、緑間は桜の唇を塞いだ。
緑間の声に驚き、注目する一同。
しばらくの間呆然と見ていたが、次第に騒ぎ出す。
「ずるいッス!桜っち俺にもー!」
「僕も。優勝のご褒美に…」
「俺も俺もー!」
いつもの三人は当然のごとく桜に抱きつく。
「じゃあ、俺もしてもらおうかな」
「えーお菓子はー?」
「おっぱい柔らかそうー」
「緑間…ある意味同情するよ…でも、俺も遠慮はしないぞ」
傍らで宣戦布告をする赤司。
「…お前ら…いい加減にするのだよ!」
真冬の寒空の下、キセキの世代を含めた豪華な顔ぶれが終始なく騒いでいた。