第32章 雪をも解かす真冬の華よ、いつか僕に手折らせて

「身分の違いを教えてやろう。この場にいる者、すべてに」
赤司がゾーン入る。
「ここまで僕に歯向かったんだ。ただ座り込むだけでは足りないな」
止めに入った日向と伊月がひざまずく。
さらにその先でシュートを止めに入った黒子と木吉。
「そのままたたえる姿で思い知れ。お前達の敗北は、絶対だ」
赤司が静かにゴールを決める。
ゾーンに入った赤司は、一人でゲームを進めていく。
それでも厄介なのは天帝の眼。
それを止めるために、黒子と火神が連携する。
火神の動きだけを見るという信頼の技で、赤司からボールを奪った黒子。
天帝の眼を破られたことへの怒りが増し、自陣のゴールに走る火神の前に追いつく赤司。
そこでも黒子との連携で、火神が赤司の頭上からゴールに叩き込む。
黒子と火神の信頼関係があってこそ出来る、天帝の眼破り。
生まれて初めて感じるであろう負けを味わう赤司。
動揺、雑念からゾーンが解け、その影響がプレイに現れ誠凜に点が入る。
そしてついに、二点差にまで追いついた。