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【黒バス】シュガーポット

第32章 雪をも解かす真冬の華よ、いつか僕に手折らせて


「…赤司!」
「真太郎も、必要なものだと思ったから連れていたんだろう?」
赤司は桜の腰に腕を回す。
「…桜をもの扱いしたことなどないのだよ」
冷静を装うが、拳を強く握り締める緑間。
「へぇ…では、何のために?」
「質問の意味が分からないのだよ」
探るような視線で赤司を見据える緑間。
「彼女の秘めた力を必要としたからではないのか?」
「秘めた…力…?」
驚くと同時に、赤司に聞き返す緑間。
「そうか…ならば余計に彼女は僕といるべきだ」
「ふざけるな赤司…桜を離すのだよ」
一歩踏み出す緑間に、鋭い視線を向ける赤司。
「より強い者についた方が、彼女にとって有益だろう?」
「勝手な言い分で桜を振り回すな」
「この世は勝者がすべてだ」
鋭い視線を向ける赤司に、唇を噛む緑間。
「ふざけるな赤司!」
声を荒げる緑間に眼光を向けると、崩れ落ちるように膝をついてしまった。
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