第32章 雪をも解かす真冬の華よ、いつか僕に手折らせて
準決勝に駒を進めた誠凜高校。
控え室で着替えていると、月バスの取材を申し込まれたことを知らされた。
驚きつつも、取材を受ける一同。
そこに、桜が姿を見せる。
一人一人質問を受ける傍ら、黒子に話しかける桜。
「今度は、忘れられないようにね」
意地悪そうに笑う桜。
黒子は中学時代にキセキの世代として取材を受けたものの、忘れ去られていた。
「僕は別に…」
「黒子君、どの試合もすごかったですね」
言いかけた黒子に、記者が声をかける。
「じゃ、先に客席行ってるね」
黒子に耳打ちすると、桜はその場を立ち去った。