第2章 初デート
「い、いきなり何を言うのだよ」
水を一口飲み、平静を保とうとする緑間。
「彼氏とご飯半分ことか夢だったけど、緑間君苦手そうだなーと思ってたから、意外だなーって」
顔を赤くする緑間に、真顔で話す桜。
「桜だからに決まっているのだよ。他の奴とは…するはずないのだよ」
口ごもりながら、未だに顔は赤いままだった。
「緑間君、顔真っ赤だよ。なんか可愛い」
口元を手で押さえながら笑いをこらえる桜。
「何を笑っているのだよ!…桜にはもぉやらん」
そう言うと自分の皿を引き戻してしまった。
「えー、ごめんなさい。許してー」
笑顔で手を合わせて謝る桜。
そんな桜を見て薄く笑った緑間は、
「なら、これで許してやるのだよ」と言って、
フォークにパスタを巻きつけ、桜の前に差し出す。