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【黒バス】シュガーポット

第2章 初デート


順路に沿って歩いて行くと、天井まで水槽に囲まれた狭いスペースがあった。
青く薄暗い照明の中にゆらめく無数のクラゲの姿。
「わぁ…海の底にいるみたい…」
桜は天井を見上げて呟いた。
「幻想的なのだよ…」
「ゆらゆらして、気持ちよさそう」
じっと上を見つめる桜の横顔は、夏の合宿で海辺にいた時のようだった。
月の光のような淡い光に照らされる桜に再び目を奪われる緑間。
「こんなにも心惹かれるとはな…」
「ん?どうかした?」
視線に気づいた桜が声をかける。
「いや、なんでもないのだよ」
そう言うと緑間は、桜の肩を抱き寄せ、
2人はしばらくの間、水の流れに身を任せてただようクラげを見つめていた。
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