第1章 キミと俺のハジマリ

クロちゃんが苦笑いで
俺とその子の肩を叩いて
座らせる

「良いの？
えーっと…」

「あぁ、この子は
布施 姫凪ちゃん
俺達より二年後輩
今回のプロジェクトには
メインで参加はしてないんだけど
色々サポートしてくれる予定だから」

『よろしく』

ニコリと少しだけ笑って
メニューに目を落す

愛想のない子だなって
チラッと思ったけど

「姫凪ちゃん
なんにすンの？」

『えっと…Aランチかな？
でもBランチの唐揚げも良い…ですよね
でも、やっぱりAランチで！』

クロちゃんに笑う顔は
なかなか可愛くて

「なに？二人ってそういう関係？」

何気なく口にした俺に

「んー？そう見えますかァ？」

顔色一つ変えずに応えるクロちゃん