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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ


給湯室に急ぐ足は

「あ、姫凪
お茶は俺が淹れるから
大丈夫だぞ
俺の客だしなァ」

給湯室でお茶の用意をする
クロと鉢合わせさせる

『え、でも…』

「会社の客じゃねぇから
気にすんな。
スグ帰るって言ってるしな」

邪魔しに来てくれるなと
言わんばかりのクロの声に

『私が、行ったら…
気まずい…から?』

思わず不機嫌に返してしまう

何言ってんだろ。
今更嫉妬なんか

「姫凪?」

『お見合い相手に
元カノが仕事場に居るって
知られたくないから?』

みっともないよ

『…ウソ。
嫌な事言った、ゴメン
これ、研磨くんがくれた
余ったお土産のお菓子
出して大丈夫なヤツ。
私、資料整理あるから行くね』

口から溢れた言葉を
とりあえずで取り繕って
お菓子の箱を出して
給湯室を出る

バカ…なんで
変わらないなんて
思ってたのかな

変わらないモノなんて
あるわけないのに
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