第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ

それを聞いた及川さんは

「…いや、うん。
キミが自分の
本当の気持ちに
気付いてくれたのは
良いんだ、けどさ？
多分…姫凪ちゃん
それ勘違いじゃない？」

心底戸惑ってる様に話し出す

『どういう事？
勘違いって…』

私の気持ちの事じゃないよね？
だとしたらハナさんの、事？

でも、実際写真だってみたし
クロと帰ってた
勘違いにしては
条件が揃い過ぎてる

「…いや、だからさ。
今日…はお見合いなんかじゃないよ、絶対
だって、俺がクロちゃんを
行かせたんだもん。
木兎くんからの誘いの代役で。
だからお見合いじゃなくて
合コン。
しかも【気乗りしない】ね」

合コン？
そこにたまたまお見合い相手が来て
たまたま酔っ払って
クロが送るハメになって？？

そんな事あるわけないじゃない。

『下手な慰めなら要りません
そんな偶然、漫画でしかないじゃないですか』

「いや、でも本当の事だし
木兎くんに聞いても良いよ
俺が断ったのも
代わりにクロちゃんを行かせたのも
話してくれるはずだから」