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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ


大きく息を吐いて
研磨くんに応えると

「…終わらせようとしてるのは
姫凪を見たら分かる
でも、それで本当に良いのかって
聞いてる。
良いの?
クロじゃなくて。
良いの?
クロが他の誰かと
……幸せになっても」

猫みたいな目が
私を映し
ジッと見つめて来る

昨日から同じ様な事を
聞かれてて
その度に同じ様な事を思う

本当はそんなの嫌で
本当はまだ愛されてたくて

でも、それを口に出すのは
身勝手だと言うのも
分かってる

それを押し殺す事の苦しさは
私の贖罪だと思ってる

だから…
"平気"そう無理矢理に
声帯を揺らそうと
するより早く

「…うん、わかった。
覚悟が足りない事も
それでも前に進みたいと
思ってる事も。
…それなら、おれも
後悔はしなくて済むと思う」

ボソボソと早口で
意味深な言葉が届く

『後悔…って?』

「そのうち、分かるよ
とりあえず今は
お腹空いた
…着いたら起こして
今日も朝から編集やってて
充電切れそう」
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