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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ


「すいませんが
お願いします
あぁ、支払いは…
姫凪、俺の財布取って
鞄の中に入れっぱなしだ」

『うん、分かった…』

「書類詰め込んだままだから
もしかしたら結構奥に…」

そこまで言って止まる声
鞄の中には…書類も入ってるけ、ど!

「やっぱ良い!
姫凪、見ん…な…!」

突っ込んだまんまなんだよ
見合い写真!

止めようと必死に振り返った時には
遅かったとか
漫画やドラマじゃ有りがちな事だけど

現実はギリセーフだと俺は信じてたんだ

でも現実はフィクションより
待ったなしで

『…これ、なに?』

「いや、それは…!
そう、研磨!研磨に押し付けられた
見合い写真!
押し付けられただけでしねぇし
会う事もねぇから!」

『ウソつく意味、分かんない』

「は?」

残酷だ。

姫凪の手から滑り落ちた
見合い写真の中身は
道路で初めて俺の目に映ったのに

そこにはハジメマシテの顔はなく

『その人だよね
お相手…』

タクシーの中で眠るハナちゃんが
すました顔して写ってた
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