白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
「気にしないで食べてクダサイ」
『無理ですぅ!
てゆっか、鉄朗も全然食べてない
…あ、クロ…だった…』
全く…この子は。
狙いまくってんのか?
目も心も離れないんですが?
「姫凪の呼びやすい方で
呼んで良いんですよー?」
ニヤニヤしながら
赤い頬を撫でると
『…!!お触り禁止!』
アワアワ目を泳がせて
まるで出逢った時に
戻ったみたいな
ウブなリアクション
期待しても無駄な事を
忘れそうになるくらい
可愛くて愛しくて
「嫌デス
…姫凪…可愛過ぎる…」
止まれそうにねぇ。
頬から唇に指を滑らせ
グッと顔を近付け
後頭部を抑え自由を奪う…と
『クロ…ッ
駄目…デス…!!』
裏返った声と共に
押し返される胸
駄目って言われても…ねぇ?
押し返した姫凪の顔は
明らかに俺を
男として意識してる
「駄目って顔してねぇけど?
嫌ならもっと
嫌そうな顔しねぇと…」