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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第5章 歪みに飲まれる愛


だけど、止まるわけには
止めるわけにはいかない

この先を言えば
鉄朗はきっと
今よりもっと傷付くって
分かるのに

「なんだよ
そんな深刻になんなって
昔、研磨の部屋で寝こけた事だって
あったじゃん?
あの時もお土産のお菓子に
釣られて行って
俺に怒られたのに
この食いしん坊~
まぁ、アレだ!
一回くらいはそんな事もあるって!なァ?」

『…一回…じゃない…
私…及川さんと何度も…』

私は話す方を選んだ

傷付けるのは
これで最後にしたいから。

私の言葉に
一気に凍りつく空気

「は?なに?」

引き攣る鉄朗の声

「何言ってん…ですかァ?
今日だけで何回もとか
そんな時間…」

必死にいつも通りに
話そうとしてるけど
声は上擦ってるし
眼球は忙しなく動いている

ごめん
ごめん…ね

『今日が…ハジメテじゃない、の…
二人きりでこんな事になったの…
だから…』

嫌いになって、お願いだから
私なんかを許さないで
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