白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
「マジえろい…
ねぇ…挿れたい…良い?」
『…やめ…て…イヤ…』
鼓膜を揺らす声に
何とか拒否をするけど
身体に力は入らなくて
押し返す事すら出来ない
「…腰、まだ浮いてる
挿れ易い様にって事なんじゃない?
誘ってるんでしょ
エッチな姫凪ちゃん」
唇が顕になった肌を
優しくなぞりながら
荒い息を落としてくる
感じてない
ドキドキなんかしてない
私が欲しいのは
『お願い…止めて…
鉄朗…助けて…』
鉄朗…だけ…。
頭の中で思い浮かべる
鉄朗の声や顔
でも、身体を貫く感覚は
重ならない
だって、私の身体に触れてるのは
「そんなに好きなの?
なんで?
クロちゃんじゃなきゃダメな
理由っなんだよ
俺にこんなに濡れてるくせに
他の男の名前なんか呼ぶなよ
俺に溺れたら良いじゃん…」
及川さんなんだから。
触られる度に
奥から絶え間なく
溢れて来るのが分かる程
敏感に解れた身体を
誤魔化せるとは思ってないけど
せめて、せめて…