白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
「(一緒に確かめてみようか
濡れてなかったら退いてあげる
電話も切ってあげるよ…)」
濡れてなんかない
絶対そんな事…
「クロちゃんゴメン、ちょっと待ってて
確認したい事が出来た」
鉄朗だけだった
今までズット…
そう必死に思い込んでは見たものの
「さて…どうかな?
一応声は立てないでね?」
『や…っ!』
自分の身体は
自分がよく分かってる
捲られたスカート
顕になった下着の
その奥から
何かを期待する様に
私の欲が溢れてる事を…。
抑え込まれた身体を
必死にバタつかせて
抵抗する事も
覆い被さって来る
憎いこの人を
睨み付ける事も
出来るのに…
「…暴れた方が
押さえ込み易いって
実は知ってるのか、な」
叫ぶ事が出来ない
携帯の向こうに
鉄朗の耳があるから?
…ううん、きっと違う…
私の身体の奥深くが
「濡れてるじゃん
下着の上からでも分かるよ」
この人に濡らされてしまっているから…