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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第5章 歪みに飲まれる愛


『(え、鉄朗…なの?あの…)』

前みたいに
まだ何かあったわけじゃないし
経緯を説明して
早く謝るのがきっと一番良い、はず

"少し代わって"とお願いするより早く

「(シーッだよ、姫凪ちゃん。
バレたくなかったら…ね?)」 

及川さんの顔が
悪い笑みを浮かべる
変な誤解を生みたくないから
バレたくないじゃなくて
自らバラすつもりで居たのに

及川さんの指が

『!!嫌…ンッッ!』

「(聞こえるってば)」

私の声を止め

「(それとも…俺とイチャついてるって
思われたいのかな?
ヤキモチ妬かせて煽る作戦なら
相手が悪いよ?
…前科あるんだよ、俺達」

動きを止めた

そうだ。
忘れようとしてたけど
忘れられてない
今が未遂だからとか
関係なかった
私は及川さんと…。

鉄朗と及川さんが
何か話してるのが
凄く遠くに感じて
会話が入って来ない
ただただ立ち尽くす事しか出来ない

そんな私の意識を引き戻したのは

「(いつまで声、我慢出来るかな?)」

及川さんの小さな声
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