白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
「いや、木兎。
俺は今それどころじゃねぇ…」
「なんでー?
姫凪の所行くんだろ?
なら俺らも行って一緒に飲めば
良いじゃんよ?
赤葦も姫凪なら
毛嫌いしねぇし
孤爪も姫凪の所なら
うまい酒持って
来てくれそうじゃん?
何が悪い??」
キョトンとして
まだしがみつく木兎
「いや、だから
楽しく飲んでる場合じゃねぇって…」
なんで分かんねぇんだ!?
察しろよ!!
「木兎さん。
黒尾さんは布施さんと
危機みたいで
うまい酒飲める状況じゃないって
言ってるんですよ?
なので、ここは退いた方が
良いと思うのですが?」
そうそう…って!
赤葦、お前はもっと
鈍感になりやがれ!
まぁ、でもこれで
木兎も引き下が…
「…なぁんだ、そんな事か。
なら尚更飲んで騒いで
仲直りしかねぇじゃん?
俺らが居たら
姫凪もそこまで
怒んねぇって、な!赤葦!
シレッと謝って酒飲んで
仲直りしちまえば?」
引き下がんねぇの!?
嘘だろ!?