白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
締まった肉壁に
一気に持って行かれそうになるのを
必死に堪えて突き上げる
俺の与える快楽に
酔えないと泣く姫凪
泣かないで欲しかった
泣かさないで居たかった
俺とのセックスで泣くなんて
あの時から今まで
想像も出来なかった…よ
結局最後まで
姫凪の涙は止まらず
虚しい絶頂だけを重ねて
「…姫凪…」
姫凪はまた
眠りについていた
せっかく洗った身体も髪も
俺の愛欲にまみれてる
俺も汗と姫凪の愛欲に
まみれてグシャグシャだ
いつもなら
手を繋いで向かうバスルームに
一人で向かい
熱いシャワーを浴びると
堪えてた涙が零れ落ちる
いっそ意識と一緒に
記憶も飛んでしまえばいいのにな
俺と出逢う以前でも構わない
また俺と出逢って
俺を好きにさせれば良い
でも現実は甘くない
俺がした事を
姫凪は忘れないし
姫凪の言った"ゴメン"の理由も
消えはしない