白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
相変わらずTHE・漢な岩ちゃんの発言に
「飲むぞ
酒買ってこい」
「はぁ!?及川さんが行くの!?
出張帰りで疲れてるんだけど!?」
「当たり前だろ
オマエの奢りな。
松川と花巻も呼んだし
後輩も適当に来るから
サッサとしろ」
笑いを通り越して
怒鳴ってしまう
「泣いてる暇ねぇぞ
サッサと行け、うんこ野郎」
「分かったから
うんこ止めてよ!
行ってきます!!」
飛び出した部屋
風が頬を撫でる
泣いてる暇ない…か。
そうだよね…
「俺もまだまだっすなぁ…」
大きく溜息を吐き出し
ガッツリ買った酒を持って帰ると
いつものメンバーに加え
国見ちゃんや金田一も居て
部活を思い出して
久しぶりに高校生に戻ったみたいに
はしゃいだ
次の日の朝は
二日酔いで散々だったけど
涙はもう出なかった
鳴らない姫凪ちゃんからの
電話に諦め掛けてた
ある日
「及川、チョット良いか?」
俺は上司に呼び出された