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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第5章 歪みに飲まれる愛


及川さん家のトオルクンを
宥める右手が
虚しくも気持ち良くて
姫凪ちゃんの
甘い声が脳を掛け巡る様に蘇る

「姫凪…ちゃんっ」

切ない声が
空っぽの隣を
転がり落ちて
激しく吐き出される白濁

「…うわ…ひとりエッチとか
いつぶり?
軽く自己嫌悪…」

汚れたティッシュを
ゴミ箱に投げ捨てて
布団に潜り込む

「連絡…来ないよね、きっと。
あの子はクロちゃんの事しか
好きじゃないんだから…さ」

疲れた身体に重なる
心地よい脱力は
俺を夢へと誘おうとしていた

その時

「徹ー!
入っていい?」

「…ナナ!?」

ナナの声がドアの向こうから
聞こえた

「入るよ?」

「チョ、チョット待って!
まだ着替えてないから!」

素早く部屋着に着替えて
部屋に漂う雄の香りに
消臭ミストを吹きかける

…って、まるで
浮気の証拠隠滅でも
してるみたいだな。

「徹、おかえり」

まだミストの香りが
キツく漂う部屋に
慣れた香りが混ざる
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