白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
テキトウに応えた事の
返事に限って
「あ、そういえば
東京支社の及川さん?
あの人とは仲良し??
給湯室でよく話してたし」
要らない情報
たっぷりで
耳に返って来るから
厄介極まりない。
「え?それ、いつ?」
「いつって
及川さんが出張に来てた時ですけど…?
経理の中でも
及川さんメチャクチャ注目で
なんとかアフターファイブに
誘おうとしてて。
あの時期
孤爪さんもよく来てたし
お茶出し係争奪戦
メチャ激しめだったんですよねー」
確かにいつもより
給湯室に行く
女子社員は多かった
研磨が来た日は
絶対、姫凪が
お茶を出すから
給湯室に行ってるのも
よく見かけた…けど
「そしたら
結構な頻度で
布施さんに先越されてて
カナリの確率で
及川さんも
そこに居たんですよー!
大した話してる様には
見えなかったし
布施さんの男嫌いは
社内で有名だから
誰も気にしてなかったけど
及川さんファンには
面白くないみたいで
ランチの時とか
愚痴ってたんですよねー」
そこにオイカーくんが
居たなんて聞いてねぇし。