白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
「無理すんな
まじでどうしたんですかァ?
なんか知らない女と居るみたいで
落ち着かねぇ
姫凪、何にもしなくて良いから
俺の腕の中に居て?」
腹の上から
姫凪を降ろして
抱き締める
『ごめん、鉄朗…』
「なにが?
エッチ出来ない事?
なんかソワソワして
上の空な事?
……なんも気にすんな
お前がココに居るだけで良い」
震える身体の意味が分からないまま
姫凪を宥める様に抱き締め続ける俺
何があっても
俺が変わらなきゃ
何も問題無いって思ってたんだ
オマエの気持ちは絶対変わらないから
どんな状況だって俺が受け止めれば
大丈夫だって
そう思ってた
「話し難い時は
無理しなくて良い
今日はこのまま寝ようぜ
また話したくなったら
話せばいい。な?」
頷く姫凪の頭に
ソッとキスを落として
一緒に目を閉じる
何を悩んでても
どんな事があっても
揺れない自信はあった
今日は暗い顔のまま
寝かせても明日は
笑わせる自信があった